Story
『 その剣は、再び滅びを封じるために 』

千年の時を越えて、世界を繋いできた“封印”が、いま崩れようとしている。
かつて神と人が交わした契約、その血を継ぐ王家レヴァリア。
だが信仰は風化し、祈りは忘れられ、封印の地は掘り返された。
――そして、黒き災厄《バル=ヴァルド》が再び目を覚ます。
炎に沈む王都、崩れゆく玉座。
亡き王が娘に託したのは、血と誓いの宿る封印の剣《レーヴェン》。
その刃はただの武器ではない――世界と“約束”を繋ぐ唯一の証。
滅びを前にして、王女セリアは立ち上がる。
敵も味方も、神も人も、その狭間で。
彼女が選ぶのは復讐ではなく、祈り。
己の血を鎖に、滅びの獣を再び封ずるための、たったひとつの道。
雪と炎が交わる灰の戦場で、少女の剣が、世界の心臓を再び打たせる――。
『亡国の王女 ― 白薔薇の黎明 ―』
灰と祈りが織りなす、運命と再生のファンタジー叙事詩。
